2023.3.30

イヤホンジャックが無くても大丈夫? スマホの最新オーディオ事情

スマートフォンで音楽を聞く人も多いと思います。
拗らせた音楽ファンやいわゆるガジェット好きの人たちは専用の電子機器として、ポータブルオーディオ機器としてはウォークマン等のデジタルオーディオプレーヤー(MP3プレーヤー)をあえて愛用しています。

しかし一般的にはスマートフォンが音楽再生機器として最もメジャーではないでしょうか。

最近のスマホはイヤホンジャックが無い!?

スマホで音楽を聞く方はイヤホンを色々試したりしている人も多いと思います。
しかし、数年前から有る出来事でスマホの音楽事情は変化を強いられています。

当店の廃棄端末から。上はiPhone7/下はiPhone6

ありません。 イヤホンジャックが。

iPhoneでは7よりイヤホンジャックが廃止されてしまいました。
またアンドロイドでもコレに習うようにイヤホンジャックのない端末も増えている様に思います。
イヤホンジャックを廃止することで開口部の削減(浸水対策)や厚みの低減というメリットがある……という事ですがやはり不便さを感じる方も少なくないかもしれません。

※Androidでは現在もイヤホンジャック搭載端末の選択肢がいくつかあります。

今回はイヤホンジャックの無い端末での対処法やオプションに注目した記事です。

イヤホンジャックが無くても様々な方法で快適なオーディオ再生が可能です。iPhoneが気になっているもののイヤホンジャックが足かせにならないか? と思う必要は無いかもしれません。

解決法

では実際にイヤホンジャックが無い変わりの選択はどのような手段があるでしょうか。
音を出すだけでも実は沢山の方法があります。

USBタイプのイヤホンの利用

まずは直接的な解決法です。
iPhone7以降やAndroidでもイヤホンジャックが無い機種であってもLightning端子やUCB-C等の端子で接続出来るイヤホン(ヘッドホン)を利用する事で問題を回避することが出来ます。
USB端子で接続するイヤホンはスマホ用途に最適化しており、マイクの搭載やインラインコントロール(ボリュームや再生の操作)機能を搭載しているモデルも多く、使い勝手の良いイヤホンが多くなっています。

AppleでもiPhoneの購入時にLightning端子の純正イヤホン(EarPods)が付属する事がありました。

一方でよくあるイヤホン端子の製品にくらべ選択肢があまり多く無く、追加機能であるマイクやボリューム操作機能が不要な場合では音の良し悪しよりコストパフォーマンスが悪いかもしれません。

余談ですが、Appleの純正イヤホンであるEarPodsは低音の迫力が特に優れています。中音や高音を含めた全体のバランスという点では音質に少し弱点がありますが、Lightning端子イヤホンとしてはオススメの一つです。

イヤホンジャックの追加・変換アダプタ

イヤホンジャックが無いかわり、Lightning端子やUSB端子へイヤホンジャック変換コネクタを噛ます方法。

この方法では充電端子を塞いでしまう事もあり、不便さや不安を感じる方も居るかもしれません。
一方でオーディオアイテムとしては非常に奥深い選択肢でも有ります。
変換アダプターと言ってしまうと味気ないですが、機能としてはデジタル信号をアナログ信号に変換する装置です。
オーディオ界隈ではDAC(あるいはアンプ)として親しまれており奥の深いジャンルでもあります。

USB-DAC

Appleでも純正でUSB-CやLightning端子を3.5mmイヤホンジャックへ変換するケーブルを販売していますが、この変換ケーブルにはDACと言われるものが搭載されており、DACを介して音楽ファイルのデータをイヤホンへ音の電気信号を伝えて再生しています。
製品ジャンルとしてはUSB-DACと言われ、各社様々な製品を展開しています。
単体のオーデイオ製品として販売されている製品は音質の向上も望め、このような製品の中にはバッテリーを内蔵し、アンプも搭載し強力なオーディオ回路を内蔵した音質特化の製品も存在しています。

代表的な製品としてはMagSafeにも対応したKHADS Teaが有ります。

DAC(デジタル・アナログコンバーター)とは
音声の記録や再生はアナログな電気信号ですが、音楽ファイルはデジタルなデータ記録です。
この二者間の変換を行うのがDACという装置(回路)になります。
デジタルオーディオ機器には必須の装置ですが、再生機器に単体で追加する形で音質の向上や音の変化をさせて楽しむ嗜好品として利用する場面もオーディオ界隈では一般的で、アンプとしての機能を持つ物も少なくありません。

ワイヤレスイヤホン

画像:Apple AirPods


AirPodsを始めとするワイヤレスイヤホンは、iPhoneなどのスマートフォンにイヤホンジャックが無くなった事を背景として一気に普及したような印象があります。
同価格なら従来の有線イヤホンに音質で分があるとは言われますが、ワイヤレスであるが故の取り回しの快適さや低価格製品でも一般的になってきたノイズキャンセルといった付加機能もあり、総合的な使いやすさではワイヤレスイヤホンに軍配が上がります。

取り回しのメリットが数多くあるものの、幾つかの注意点も存在します。

ワイヤレスイヤホンのデメリット

1.遅延がある。
通信方式にもよりますが、動画やゲームというシーンで映像と音がずれてしまう(音が遅れて届く)という場面があります。
動画はそれほど違和感が無いかもしれませんが、一方でゲームでは重要な場面も少なくありません。
音に合わせてタイミングを見切るようなシーンでは致命的です。

2.充電式である
ワイヤレスイヤホンは内蔵バッテリーで駆動するため、必然的に充電が必要になります。
イヤホンの形状や形式次第では再生可能時間が少ないモデルもあり、こまめな充電が手間だと感じるかもしれません。
特に左右が独立しているタイプは小型である為、充電容量に不利があります。ノイズキャンセル等、多機能であれば充電消費も激しいので、購入時にはイヤホンの稼働時間を注意しておくと良いでしょう。

3.付けていること、持っているを忘れる
余談ですが、ワイヤレスイヤホンが快適過ぎた結果つけている事を忘れ、ボイスチャット通話中にも関わらずうっかりトイレに……という配信事故がある様子です。アカウントがBAN(凍結・追放)されるので注意しましょう。
また小さい物だと衣類のポケットに入れたまま洗濯してしまう事も……

最新の注目情報

最後に個人的に気になる話題をピックアップしておきます。
メジャーではないものの意外と引っかかることがあるかもしれません。

ながらイヤホン

画像:ソニーLinkBuds

イヤホンでは使用時の遮音性を重視する方も多い一方で、環境音を遮断してしまう危険性が気になる場面も。

特に自転車や自動車といった車両の運転時は当然として避けるべきですが、歩行中であっても周囲の音が完全に聞こえない状況の危険性というものはある程度推察できます。
この危険性をある程度低減させ、より安全に外出時にもイヤホンで音楽を楽しめる製品として「ながら聞きイヤホン」という製品ジャンルが盛り上がってきています。

外の音を取り入れる穴が空いている物、耳の近くにスピーカーが配置されるような耳掛けイヤホン、骨伝導型イヤホンといった製品は周囲の音を遮断せず音楽を聞くことが可能なため、安全性の高いイヤホンとして注目されています。

※音量を上げると周囲の音が聞こえなくなる危険や再生している音の漏れと言った問題が有るため注意が必要です。

iPadもイヤホンジャックが廃止

画像:AppleよりiPad10のコネクタ等説明図

タブレット端末であるiPadでもついにイヤホンジャックが廃止となります。
iPadProやiPadAirでは既に現行機種では廃止されていましたが、ノーマルモデルのiPadでも第10世代でイヤホンジャックが廃止されてしまいました。
iPad9がイヤホンジャックを搭載したiPadとして最後の製品になるのかもしれません。

iPhoneの新しい試みで作られた音楽再生アプリ

画像:Appleストア

NEWMONORALという音楽アプリ。一側性難聴者へ向けたモノラル音楽再生アプリです。

【リンク:NewMonoral公式サイト】

特筆する点としては一側性難聴者へ向けたモノラル再生に特化したアプリであるということ。
アプリ開発者が一側性難聴である事を背景に開発されています。
そもそも、iPhone本体でも設定アプリより項目を設定するとモノラルでのサウンド再生が可能ですが、このアプリでは一側性難聴者にとってより自然な形での音楽視聴を実現させる事を目的として開発されています。

音楽の再生や録音ではステレオやモノラルといった方式があります。
ステレオは特に基本的な方式でステレオは左右2つの音を使い立体的な音空間の再現を行っています。二人の歌手が歌う曲で左右からそれぞれの声を個別に出力するといった表現が可能です。
5.1chサラウンド等もこの発展でスピーカーの数が5+1という形です。

一方でモノラルは音を統合して1つの信号で出力します。左右で別れた音も1つの音にしてしまうので、音空間の演出は行えませんが、どちらからでも一定の音が出てくる為、聞きやすいというメリットも存在します。

一側性難聴者は片耳がなんらかの理由で難聴の状態であり、ステレオで左右の音が分離して録音された音源をイヤホンで聞く場合は左右に音が別れて再生される関係から、もう一方の音を聞き落としてしまいます。
単純モノラル化する形で対策も可能ですが、通常の現実空間での聞こえ方とは少し違ってくる為、NEWMONORALは左右の信号を分析、調整を行いより現実空間での自然な聞こえ方に近いモノラル音声を目指したアプリになります。

※iOSでのみ提供されているアプリになります。

以上。今後イヤホンジャックが復活する可能性もゼロでは無いかもしれませんが、イヤホンジャックが無いぶん音楽やオーディオ再生を楽しむ方法の探索や選択次第でスマホのライフスタイルを変えていくのも楽しいかもしれません。

買取情報

当店はiPhone専門店です。

iPhoneはイヤホンジャック廃止の方針で、これまでイヤホンジャックを利用していた方からすると使い勝手がきになるかもしれませんが、Appleより解決策が幾つか用意されています。AirPodsと合わせてiPhoneを利用するのも良いかもしれません。
一方、Androidではイヤホンジャックの搭載機種も少なからず有ります。
iPhoneを使用中でもAndroidへの以降を考え、機種変更を行う場合も当店が力になれるかもしれません。

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文:玉谷

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