2023.9.29

スマホのベンチマーク。数字でスマホの性能比較が出来る! 

普段から使っているスマートフォン。その性能がどの程度の物か? 普段では現実問題として使えているので特に気にしていないと言う方も多いと思います。
というのも、特にiPhoneシリーズはその年のハイスペックモデルに相当する為、何も気にせず快適に使えます。
しかし、普段気にしなくても買い替えた時や買い換える前にはやっぱり性能が良くなったのか良くなるのか? と気になりますよね?

メーカー公式は毎度のように新モデルは前より速くなったというPRを行いますが、実際のところ体感では分らない面も。

そんな時にベンチマークテストというものがあります。

 

ベンチマークって何?


ベンチマークテストはコンピューターやガジェット系アイテムのオタク(マニア)には一般的な物で、性能を一定の基準をもとに数字として計測する事です。

基準としては専用のアプリケーションソフトウェアを利用する事が多いですが、実際に普段から使っているアプリやゲームを動かしてどのぐらいの時間で処理が終わるのか、場面ごとの操作の快適さを確認する場合もあります。
極端な例では、アプリが落ちずに使えるかを試します。

Appleより:MacBookProの性能比較もおそらくベンチマークテストによる比較です

専用アプリケーションでは処理状況か記録され、テストが完了するとベンチマークスコアとして数字が得点として表される為、この数字を機種の間で比較する事で性能の差を感覚的に知る事ができます。

人間で例えると全国一律の学力テストをさせ、その得点や回答の終わる速さを競うような物です。

注意点としてはベンチマークアプリの計測はあくまで処理能力の計測でしかないという点。

ベンチマークスコアの差がそのまま実用アプリの快適さを示しているわけではありません。また細かい得点差をもって機種の優劣を付けるのも実際の使い勝手から離れてしまうので囚われすぎるのも考えものだと感じます。

 

ベンチマークスコア


スコアに関してはアプリ次第な部分もありますが、見方のような物があります。

CPUスコア
スマホのメインとなる処理能力です。
コンピューターではエクセルの処理速度に始まり、ゲームの処理まで汎ゆる場面でCPUの処理能力を活用しています。
純粋に端末の性能を表していると思って問題ありません。
スマホではSoCとしてCPUとGPU、メモリ等をひとまとめに集約してチップ化しているため、CPU能力が高いならその他の項目も基本的には相当した性能となっています。

GPUスコア
グラフィック関係の処理能力。ゲームアプリを利用する場合は特に重要となります。
特に3Dゲームではこの数字が高ければ高いほど、より快適でより高品質なグラフィックスを楽しめます。
スコアが低い場合、最悪の場合はアプリを動かせない事も。

メモリスコア
ベンチマークスコアの中ではそれほど実用性のある項目ではありません。
読み込みや書き込みの速度の高さを示す為、ゲームの読み込みやデータファイルの保存、動画編集時の快適さに関係するる場合があります。

 

ベンチマークスコアの使い方


基本的には端末間の性能を比較する為の物ですが、性能の低下や端末の異常を確認する事にも使えるかもしれません。

基本的な使い方では、端末の性能差がわかると、特に買い替えの際に役立ちます。

仮にゲーム推奨機種が公開されているようなアプリでは、自分の端末と公開端末のベンチマークスコアを比較することで性能の不足、もしくは足りているかの判断が可能となり、ゲーム向け端末への買い替えを考える場合も性能差がわかれば機種選びの失敗も避けられます。

仮に、推奨端末のAは120万点、今使っている端末は110万点だった。
という状況であれば買い替えても性能の向上は1割程度だから、それほど性能の差は無いのかな、という判断も可能です。

また、処理結果を他のユーザーと比較する事ができれば、同じ端末でありながら異常にスコアが低い項目があれば何らかの異常が有るのか、その原因を推定することも出来る可能性があります。

CPUスコアやGPUスコアが低い→本体の熱やバッテリーの異常を確認してみる。ケースによっては熱を持ちやすい事も。
メモリスコアが低い→ストレージやアプリの多重起動が無いか確認してみる、一度再起動する。

というような具合です。

ベンチマークアプリ


実際にベンチマークを行うためのアプリとしては幾つか候補があります。

AppStoreではこのアプリです

iOSにおいて最も手軽なものはANTUTUベンチマークになると思います。
ただしアプリが中国語、海外製の為、苦手意識を感じる方も居るかもしれません。
いちおうAppleストアでのアプリは審査がなされている為、Appleストアでダウンロードするアプリであれば一定の安全性は担保去れているとは考えられます。

他にもゲーム向けの3D処理能力を図る事のできる3DMark、PCでもメジャーなGeeKbench等があります。

iPhoneシリーズ Antutuベンチマーク一覧

当店は普段より大量のiPhoneを扱っています。
こういう時こそ面目躍如、在庫からピックアップしてAntutuベンチマークを実行してみました。

Antutuベンチマーク実行するとテスト用映像が流れます

一般的に、およそ30〜35万点以上あれば重いゲーム(3Dグラフィックのゲーム)を除けば通常困ることはないと言われており、iPhoneシリーズではiPhone8〜iPhoneX以降がこのラインだと言えます

当店の在庫から各機種をテストしていますが、出荷や入荷の作業タイミングから全機種というわけでは有りません。
一応、搭載しているチップではiPhone7以降においてすべて網羅することが出来ました。

※中古買取りの端末やスタッフの所有端末のベンチマークスコアであるため、BTの状態やストレージで同じ機種や同じチップ搭載機種でも多少の差が出る場合もありますので参考程度にご参考ください。
スコアに差がある場合でも通常は〜10%程度の範囲で、世代(チップ)間での逆転は有りませんでした。

iPhone7

(A10チップ)筆者の所持端末の一つ。 ブラウザやストリーミング再生程度であれば十分、という実感ですが、webサイトやアプリもバージョンアップを重ねていく過程で重くなっていきます。
今となっては操作に引っかかりやアプリに不安定さを感じる事も増えてきました。

Appleとしてもこの機種は既にiOS16以降のOSのアップデート対象外となり、サポートが終了しています。

iPhone8/X(A11チップ)

iPhone7はサポートが終了してしまいましたが、iPhone8では現時点においてiOS16以降のアップデートも継続中。

しかしiPhone8とiPhoneXは各種ゲームアプリにおいては足切りラインと考えられています。
アプリにおける対応端末の公式的な対応状況のアナウンスは、市井でのスマホのシェア状況や性能から、有る種の端末サポートは不要(対象外)とする事でサポート対応の負担を軽減したり、より高い性能を前提とし、端末の性能を活用したより高品質なアプリを作れるといった理由が有ります。

【ゲーム推奨端末の記事も是非御覧ください

しかし、iPhone7のサポート終了によっていよいよ後が無い端末という状況となってきました。
iOSのアップデートは、セキュリティ面やアプリの対応でも重要な要素です。
ブラウザ用途やBluetooth等の再生専用端末としては十二分に活用可能であり、中古端末としてもコスパは良い機種である一方、先述の理由から普段のメイン機としての利用では若干オススメできません。

 

iPhoneXs/XR(A12チップ) 

より高スペックな機種。この時点でiPhone7の二倍近いスコアを叩き出しています。
スコアの画像はXsMaxのみですが、通常のXsも大きくスコアに差は無いと想定しています。
アップデートの継続も暫くは問題ないと思われます。

また、GPUスコアが前世代の倍ということもあり、ゲーム用の端末としてもまだまだ活躍出来そうです。

 

iPhoneSE2/11/11pro(A13チップ)

SE2はこの中では一番スコアが低くなっていますが、それでも11や11Proとは一割程度の差です。
高コスパスマートフォンでありiPhone7,8と同等のサイズながら中身はiPhone11相当となれば人気も当然といえます。

注目点として、GPUスコアが11ProMaxが一番高い点です。
個体の差の可能性もありますが、仮にそうでない場合は大画面に対応するためにチップは同じでも内部的に処理能力の強化(オーバークロック)があるのかもしれません。

 

iPhone12/mini/12pro(A14チップ)

こちらはiPhone12Proのみとなっています。
先のiPhone11系におけるスコア差を考えれば、iPhon12系も各モデル間のスコア差がそれほど大きく無いと考えられます。
30万点あればある程度の快適さが有る、とされていますが、その二倍以上となればハイスペックモデルと言えます。
2023年現在でAndroidを含めたスマートホンの中でも高性能帯です。基本的に価格帯はそのまま値段を反映していますが、iPhone12はキャンペーンなどで流通した量も多く、中古市場を含め比較的コストパフォーマンスの良い高性能端末となっています。

 

iPhone13/13mini/SE3(A15チップA)

A15チップは2つのバリエーションに分かれています。
iPhone13/13mini/SE3及び13Pro/13PrpMaxで搭載チップが微妙に違います。
違いと言ってもPro版はGPUCoreが1つ多いという差です。

特筆すべきはiPhoneSE3で、価格を踏まえるとかなりのコストパフォーマンスです。
SE2からの性能の向上幅も魅力の一つではないでしょうか?

iPhone14/13Pro(A15チップB)

スコアのみに注目すると案外iPhone13Proはノーマルモデルと大差ない結果に。

しかし、スコアは処理性能のみ数字として表すと言う点を忘れてはいけません。
Proシリーズは液晶ディスプレイの動作がノーマルに比べ使用が少し違う他、カメラが三眼である事などの端末自体の仕様がより充実しています。
スマートフォンは性能だけでなく、使い勝手や目的を含めて機種は選択の幅があります。

iPhone14Pro/iPhone15(A16チップ)

2023年の新型iPhone15シリーズでもスタンダード(無印)モデルで続投。
スタッフの端末(iPhone14Pro)によるスコアで、2台の結果になりますが、意外な事に少しスコアに差が出ています。

双方のiOSバージョンは同じで、内訳を確認するとCPUやGPUスコアは大差無く、メモリスコアに差が出ています。
片方は残り容量が少ない使用状況であり、推測ではストレージ残量、もしくはメモリの使用状況が影響している可能性があります。

メモリは使用を続けると不要なデータを保持し続けている場合もあるので、アプリの動作が普段と比べて違和感を感じると言った場合等は偶には再起動をして見ると良いかもしれません。

iPhone15Pro(A17Proチップ)

当店においては現在実機での確認を準備中です。
すでにいくつかのWebメディアでは計測した数値が公開されています。

各メディアで公開されているANTUTUベンチマークによるA17Proチップ搭載端末(iPhone15Pro/ProMax)計測スコアは以下のようになっています。

GPUスコア:およそ58万点
CPUスコア:およそ39万点

※ソフトフェアのバージョンに注意する必要があります。
iPhone15シリーズの計測に使われているAntutuベンチマーク(V10.0.2)に対し当サイトの公開中のデータは古いバージョンとなっています。

参考:A16チップのAntutuベンチマーク(V10.02)

GPU:およそ47万点
CPU:およそ36万点

※最新バージョンでのA16チップのスコアは各種メディアの公開情報より総合、数値を丸めています。
同じ計測ソフトにおける同バージョン環境では概ねCPUは10%程度、GPUに関しては25%程度の性能向上と言えそうで、向上については当サイト掲載の過去の上昇ペースと大きく差は無いと言えます。

例えばiPhone14Pro及びiPhone15搭載のスコアと比較する事で上昇幅が把握できるようになり、価格の上昇率と性能の上昇率とあわせるてコスパを考えるても良いかもしれません。

まとめ iPhoneチップ別スコアグラフ(A10〜A16)

iPhoneとスマートフォンのAntutuベンチマークスコア

※スコアの端数は丸めています。

最新のスペックをコスパよく手に入れるには

年ごと、新モデルが登場するたびにiPhoneやスマートフォンの性能は10%から20%のペースで上昇しています。
最新のiPhone15シリーズでも円安の進行がより顕著に反映されており、米国では同価格のモデルも存在しますが、日本国内での販売価格は昨年より値上げとなりました。

買い替える再にはAppleでの公式の下取りの他、当店のような買い取り店の利用も手段の一つです。
現在、iPhone15の販売にあわせて当店では買い替えをお手伝いする、中古端末の買い取り価格増額キャンペーンを行っています。 一度ご検討ください。

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文:玉谷

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【 実績・経歴 】 2021年7月入社 ・端末修理担当 ・修理担当リーダー ・年間約3,200台を修理 【 休日の過ごし方 】 家でAmazonの安売りを見ている 【 好きなもの 】 パソコン、ゲーム、馬

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