2023.7.1

スマホのカメラレンズが複眼の理由は?

iPhone8、iPhoneXがついに次回iOS17の対象外となり、アップデートの終了が発表されました。

そこで、買い替えるならどの様な機種が良いでしょうか?
アップデート対応期間が長めの機種がおすすめですが折角の機会ですから、iPhone8からの買い替えにはカメラで選ぶのも良いかもしれません。

iPhone8以前の世代においても大画面モデルでは複眼カメラが採用されていましたが、iPhoneX以降は廉価モデルを除けば複眼のカメラが基本仕様となっています。

カメラが複眼化するワケ

スマートフォンのカメラは、現在においては複眼タイプがトレンド。
android搭載スマートフォンを含め、多くのスマートフォンで複数のカメラレンズを搭載しています。
レンズを複数搭載する理由はひとえにカメラレンズ根本的な特性が理由となります。

焦点距離(ズーム)

カメラの拡大倍率にはセンサーとレンズの距離(焦点距離)が重要となります。
一般的なカメラのような光学ズームレンズでは焦点距離を物理的に調整する事ができ、倍率も設計範囲内で変更が可能ですが、機能としてズームが行えない固定焦点距離のレンズも存在します。

そして、スマートフォンでは基本的にはズーム機能を持たない固定焦点のレンズが採用されています。
固定焦点のレンズでは、複数のレンズを稼働させ、複雑で大型化してしまうズームレンズに対し、部品を減らせるため物理的な制約が少ない点がメリット。

スマホが複眼化する理由は、複数の画角を搭載することで固定倍率の弱点を克服する事にあると言えます。
つまり、スマートフォンの光学ズームは実際は可変のズームレンズではなく、複数搭載されたの固定倍率のレンズを必要に合わせて切り替え、固定倍率の間でデジタルズームを活用することでズーム機能を使えるようにしています。

iPhoneのカメラレンズ構成は?

一つのレンズを搭載する機種から最大で3つのレンズを搭載していますが、機種によって微妙にレンズの構成に差があり、スマホのカメラのトレンドが伺える気がします。

単眼タイプ

単眼カメラ

今では単眼カメラのスマートフォンの方が珍しいかもしれません。
現行機種ではiPhoneSE3が該当するほか、iOS17対応機種としてiPhoneSE2、iPhoneXRが該当。
ズームにはデジタルズームを利用するため、画質の点では不利があります。

二眼タイプ

iPhone12のカメラ

広角+望遠(超広角+広角)

メインの定倍率に対してズームイン、ズームアウトを組み込んだタイプ。
機種によって望遠と広角がわかれます。

+望遠:8+、X,Xs
+超広角:11,12,13(minシリーズ含む)

細かなポイントとして、カメラの倍率(画角)に関係する焦点距離はmm単位で表されます。
望遠レンズ搭載機種においては大体で、広角28mmと望遠52mmの二連構成
広角レンズ搭載機種においては大体で、広角26mmと超広角13mmという構成

iPhone11以降はProモデル以外のスタンダードモデルにおいてはズーム倍率が広角側重視という設計になっている点には注意が必要です。
そのため望遠を利用したい場合はProモデルを選択する必要があります。

※機種よって広角/望遠の焦点距離には正確には1mm程度の差がある事がある(26mm〜28mm)ため大体で丸めていますが、焦点距離における画角の役割としては実用に大きな差は生まれません。
また、焦点距離にはいわゆる35mm換算での数値を採用して表示しています。

3眼タイプ

iPHone11Proカメラ

超広角+広角+望遠

メインの広角レンズに対し、超広角と望遠に光学ズームが搭載されています。
レンズ構成は概ね望遠52mm、広角26mm、超広角13mmという構成になります。
幅広い画角に向けてレンズが構成されているため、画角ごとに画質を落とさず撮影が出来る為、写真を重視する方はProモデルを選択すると良いといえます。

ProモデルではProRAWと言われる写真データの記録形式が使える場合ありこちらもメリットとなります。

デジタルズーム

スマホはほとんど固定倍率のレンズを切り替えることで拡大しますが、倍率の中間ではセンサーやソフトフェアで処理を行うことで拡大ズームを行えるようになっています。
デジタルズームは実際のところ画像を拡大表示するような仕組みで、センサーに取り込む前に実像を拡大している光学ズームに比べて画質の劣化が避けられません。

ただし、電子ズームを利用する機種でも高画素な物やRAW形式と呼ばれるデータを利用するとある程度画質を維持可能となっています。
デジタルズームによる画質の劣化を回避するためには、自分から撮影対象に可能な限り近づくのが重要な事で、外付けのスマホ用望遠鏡を利用するといった方法もあります。

光学望遠の弱点を克服するペリスコープレンズ

写真における画角(ズーム)にはある程度、センサー面とレンズの間に焦点距離が必要となり、物理的な制約となります。
望遠距離を伸ばすためにはカメラを長くする必要があり、これはiPhone13ProやiPhone14Proのように大きくカメラが飛び出ているデザインの理由の一つではないかと思います。

ペリスコープレンズとは?

カメラの構造の仕組み


iPhoneにもいづれ搭載されると予想されているカメラレンズの構造。
一般的にペリスコープとは潜望鏡がイメージされるかと思いますが、ペリスコープは光を屈折させることで光の入射点と射出点の位置を変えることができます。

先述のように、従来の方法では焦点距離を伸ばすと物理的な要因で、一層飛び出したカメラと端末のデザインになってしまいますが、これはスマートフォンのカメラレンズが厚み方向に焦点距離を置くためです。

しかし、ペリスコープ方式を利用する場合は光を一度反射させ、マートホンの幅方向や長さ方向へ進ませます。
そうすると焦点距離を確保するための物理的空間を確保することが可能となり、これまで以上の光学望遠やズーム機構を搭載することが可能になります。

カメラがペリスコープ式の場合
ペリスコープの概要図(左:Tamasflex著作/CC 表示-継承 3.0)を元に
スマートフォンに置き換えた場合の想像図

すでに一部のandroid系端末では搭載している機種も存在する技術であり、iPhoneやApple製品にとっても決して難しい技術というわけではないと思われ、次回以降のiPhoneシリーズにもいずれ搭載されるのではないかと予想されています。

ただし、ペリスコープ方式を利用する場合はセンサーの搭載スペースの確保が従来より厳しい条件になりそうにも思え、実際にiPhoneに搭載される場合はどのような部品構成となるか、限られた空間への搭載はどのように行うこととなるか、Appleの技術や端末のデザイン面での変化にも注目です。

文:玉谷

買い取り価格

当店はiPhoneの買い取りを行っています。
買い替えなど検討の際はぜひご利用ください。

iPhone14Pro SIMフリー(NW判定◯)

128GB  【美品】〜117,000円 【使用感有り】〜113,000円
256GB 【美品】 〜130,000円 【使用感有り】〜126,000円
512GB  【美品】〜139,000円 【使用感有り】〜135,000円

iPhone12mini SIMフリー(NW判定◯)

64GB 【美品】〜32,000円 【使用感有り】〜28,000円
128GB 【美品】〜37,000円 【使用感有り】〜33,000円
256GB 【美品】〜41,000円 【使用感有り】〜37,000円

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