
5/15日、Appleは今後の自社製品に搭載される機能の予告としていくつかの内容を先行して発表。
発表はApple公式HPのAppleNewsRoom(北米向けサイト)で行われています。
AppleNewsRoomはAppleの公式ブログと呼べる広報ページで、定期的に最新情報の公開を行っています
今回はアクセシビリティ機能を中心として、今年後半より登場する予定だとしています。
時期的な要素や毎年の慣例から、おおむねIOS18以降の内容だと現時点では考えられています。
予告されたアクセシビリティ機能
登場するアクセシビリティ機能は、視覚や聴覚、身体の不自由さによるハンディキャップやストレスの軽減を目的としたバリアフリー機能としての意味合いがあり、ある時には活動の補助器具として機能する事も想定されえています。
今後登場するアクセシビリティ機能としては視線や音声での操作や、端末を利用する時のオプションの追加などがおこなれます。
1.アイトラッキング
iPadやiPhone向けに、使用者の目線を検出して、目の動きで端末やアプリを操作する機能。
「視線を追跡」するという技術的な要素は従来から専用のメガネや検知装置を利用する製品が少なからず存在しますが、今回のiPadやiPhone向けに提供される物は追加の装置を必要とせず、インカメラを利用して実現するとの事。
2.音楽ハプティクス(Music Haptics)
音楽を再生する時の機能として、音声が聞こえにくい難聴者への音楽体験を向上させる目的で登場。
音楽再生時に、本体の振動機能が音楽に合わせて複雑に稼働して直背的な音のみならず触覚で音楽体験ができるようになるとしています。
3.音声機能:ショートカットと非定型音声認識
音声によって複雑なショートカットが行えるとする機能。
Siriに対して特定の発言をキーとして、設定したショートカットでアプリの起動や操作が行えます。
また、非定型音声認識では病気や事故によって発音が認識されにくい状況となった場合でも、機械学習によるデータを利用して内容を端末が音声認識を行う物で、オプションとして搭載されるとのこと。
想定するケースとして、脳性麻痺やALS、脳卒中といった後天的症状や進行性の症状をもつユーザーへのバリアフリー機能としています。
4.車両との連携
車に搭乗しているときの端末オプションとして、車の動きの予告として視覚的に機能するものや連携するディスプレイへの出力機能(CarPlay)使用時のカラーフィルタオプション(色覚異常への対応)機能があります。
車の動きを端末に表示する機能では、車の動きが分かるように画面上に点が現れ、車の動きに合わせて左右へ移動するイメージが公開されており、乗り物酔いなどストレスの軽減が期待できるとしています
5.VisionOS(AppleVisionPro)への機能
Appleの発売したヘッドセット型パソコン、空間コンピューターたるAppleVision向けの機能も追加されるとのこと。
動画コンテンツでの光の明滅を調整するオプションや、難聴者向けにはビデオ通話アプリなどで通話音声に対しポップアップする形で字幕が表示されるような機能が予定。
注目:アイトラッキング機能の搭載予告
今回、Appleが発表している機能の多くはバリアフリーオプションとしての側面が強くなっていますが、その中でもアイトラッキング機能については一般ユーザーにとっても新しい操作方法として受け入れられる可能性があります。
PC関係の入力ハードウェアであったり産業技術として、アイトラッキングシステムは活用されていました。
産業技術研究としては視線から事故の検証、視認性の検証という点で、操作補助としては、体が不自由な場合の文字入力操作の補助が上げられますが、その他にもゲームでの操作に取り入れられる事もあります。
一方で、精度や用途の点から多くの場合で専用の機器を要する事もあり、比較的マイナーな技術と言えました。
(単純なWebカメラを活用する安価なシステムも存在する一方、赤外線を利用した物は高価な一方精度や安定性がよい)
関連:アイトラッキングシステムを利用したバリアフリー例(神奈川県HP)
今回、Appleはアイトラッキングシステムの搭載には追加のハードウェアや専用機器は不要とし、視線の検出にはiPhone
やiPadのインカメラを利用し、機械学習を活用したアイトラッキングシステムとしています。
iPhoneやiPadの一部の機種はFaceID機能と合わせて赤外線センサーがあり、赤外線センサーを利用する場合は高い精度が期待できそうな一方で、iPhoneの一部(iPhoneSE2やiPhoneSE3)のほかiPadでもProシリーズ以外は搭載していない為、通常のカメラのみを利用する場合、その精度がどの程度か期待とともに注目したい、楽しみなポイントです。
また、アイトラッキング機能が搭載されることでアプリでの利用も進むと面白いかもしれません。
おわりに
Appleは先日、iPadの最新モデルを発表し、すでに5月15日から発売が始まっています。
また、6月にはWWDCとして昨年はiOSアップデートなどが発表されたイベントが控えており、ここ暫くの間はAppleより情報が公開されるタイミング、イベントが集中している時期となっています。
新製品の搭乗と合わせてOSがアップデートされていく中、古い製品は販売が終了し、販売の終了した製品は順次アップデートの対応も終了していく事が通例となっています。
定期的な買い替えを図るAppleの戦略ではありますが、使い勝手が向上する新製品への移行は大きなメリットがあります。
Apple製品の価格は上昇していく傾向ですが、合わせて下取りや中古買取りサービスを利用するメリットも大きくなっていると言え、買い替えをお考えの際には当店サービスのご利用も一度ご検討ください。
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